大衆食堂的なお店に行った時に、「むむ!できる!」と思う店とそうでもない店があります。実は店側に「怠け心への理解があるかどうか」でお店の使い心地は大きく変わってきます。
カツ屋でも海鮮居酒屋でもいいのですが、大衆的なお店でサービスがいいと思う店の共通点の一つは、「デカいコップで水(お茶)を出す」もしくは「どの席からも簡単に手が届く範囲にお水(お茶)のピッチャーがある」だと思います。
この行動には二つの意味があります。
客側→水が飲みたくなった時に店員を呼ばなくてもいいので、手間が減る
店側→客から水の補給を求められる確率が減るので手間が減る
つまり、お互いに手間の削減になるので「双方ともにハッピー」という話です。
これが、もしリッツカールトンホテルのような高級店であれば、この種の 「サービスを受ける機会を減らす工夫」は何でもやらないほうがいいかもしれません。十分な人員と予算があり、客側もそれなりの金額を払う店の場合は「なんでも機械化しないで人間が奉仕することこそが真の優雅さである」みたいな美学を使うべき時は少なくないと思います。
ただ、町の大衆店の場合、大規模ホテルと違って人員的な余裕が基本的にないわけです。であれば「客がセルフでやること」の範囲を広げたほうが、客側も店側もいい感じになるという話になります。