了解と承知とかしこまりましたの違い。英訳でもしてみたら?

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敬語の用法としてどれが適切かということで話題になるようです。ただ、その論点だけでなく、「理解した」だけの意味なのか、「許可した」や「同意した」まで含むのか、「実行する」まで含むのか、といったほうが大事かもしれません。とりあえずこういうのは、適当に外国語の単語にしてみると、意味を深く考えるのに有効です。

了解・承知の語感を整理してみる

私の場合の個人的な語感だと

了解の語感

1.内容を理解した、意味を理解した、気持ちを理解した
2. Understood , Copy!

承知の語感

1.内容に同意した、許可・賛成・合意
2.All right, I agree

かしこまりしたの語感

1.依頼を認識し、実行を約束した
2.With Pleasure! my lord  (「畏まりました、我が君」的な)

です。

「了解」は 「読んだよ・理解したよ」の意味で用いることが多く、「承知」は「内容理解+合意を与える」の意味で使うことが多いようです。

もちろん、一般には「了解」も「承知」も「内容の理解」だけで言ってる場合と「行動の約束や許可」まで含んで言ってる場合があるので、付き合いが長い人以外は「どこまで含んでいるのか?」を確認したほうがよいでしょう。

例えば、何か依頼をしたとして、相手側が「承知したけど実行はしない」のか「承知して実行するのか」というのをはっきりさせておくことが依頼側的には問題です。逆に依頼を受ける側的には「了解や承知」だけ言っておいて「実行するとは言ってない」といって、期限を引き延ばす交渉をするという選択もあります。

敬意どうこうも気にはなりますが、それ以上に、「内容理解」だけなのか、「同意を含む」のか、「許可を含む」のか、などなど、「了解」や「承知」が、どこまでの意味を含んでいるのかを確認することのほうが重要なように思います。

敬語としての考察

一応、敬語についても考えて見ると、「かしこまりました」をカジュアルで使うことはまずないのでこれはよいでしょう。ただ、了解と承知はフォーマルでもカジュアルでもどちらでも使えるので、丁寧さがあるかどうかは、文脈で読むしかありません。

「がってん承知!」みたいな文例に囲まれて育った人は「承知=カジュアル」でしょうし「承知いたしました。謹んでお受けいたします」みたいな文脈で「承知いたしました 」が使われている文例に囲まれて育った人は「承知=フォーマル」になるでしょう。

了解も「了解!(ラジャラジャ)」みたいな「聞こえてるぜ」的なノリで使う用例を多く記憶している人はカジュアルな意味にとるでしょうし、「了解いたしました!(最敬礼)」みたいな用例を多く記憶している人はフォーマルな意味にとるでしょう。

宛名は殿がいいか様がいいか問題などと同じで、この辺の話に唯一の正解はありません。殿と様は、歴史的には殿のほうが丁寧なのですが、昨今は「殿は目下につかう用」と主張する人達にやたら強い影響力がありますので、格式ばった場以外は様が無難と言われているようです。

まとめ

こういうのは人によって言葉のニュアンスは違うので、受信側は、とりあえずは何でもプラスに解釈しておけばよいような気もします。発信側は、失礼にならないかが気になるかもしれませんが、人によって言葉にもってるイメージが違うので、「どういう言葉の使い方をしても、どこかの誰かは怒る」ので、最初からそそうがないようにするのは不可能とすっきり諦めたほうが現実的かと思います。

また、こういう話は、正しい正しくない以前に、自分の辞書がどうなっているかを見える化しておくことが大事です。違う環境で育った人と話をする時は、翻訳作業が必要になりますので。

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サイトの運営方針は「自分とは何か」「日本文明とは何か」という二つの問いへのインスピレーションを刺激する話をすること。人生で大切にしたい事は「遊び・美しさ・使命・勝利・自由」。 なお、日本的精神文化のコアの一つは「最小の力で最大の成果」だと思う。例えば「枯山水(禅寺の石庭)の抽象的アート表現」などは、良い例。

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