京都の天神さまのご紹介です。学問の神様としての菅原道真公を祭る天神様ですが、有名な北野天神以外にもいくつかありますのでご紹介します。
北野天満宮
おそらく日本で最も有名な天神様です。
鳥居をくぐってすぐの影向の松 (神様が降りてくるとされる松)
参道 (途中、なでる牛さんがいます。昨今の事情で消毒液が設置されてます。)
門
和歌は道真公が読んだという伝承のもの
「こころだに誠の道にかないなば 祈らずとても神は守らむ」(菅原道真公の歌と伝えられる)
これは、一般的な「神道」のスピリットを紹介する場合にちょうどいい歌の1つです。(こころが誠であれば、お祈りしなくても神は守ってくれるなどの解釈になります)
「神道ってなに?」みたいな解説本をあけてみると、わりと記載されている可能性がある和歌だと思います。
なお、神社の近くにポルトガルなカフェがありました。古い和の建物を洋の中身をいれて転用してるいい感じの空間でしたので休憩におすすめです。
吉祥院天満宮
菅原道真公(以後、菅公)が拝んでいた吉祥天を祭るというふれこみのお宮。もと菅公の邸宅跡という設定です。(邸宅跡地については諸説あります)
吉祥天をまつる場所は弁財天と吉祥天がキャラクターが類似しているせいか意外と少ないのですが、明るく楽しく元気な雰囲気の場所でした。地元の人の話によると、一昔前までは京都で天満宮といえば北野と吉祥院の両方へお参りする人も少なくなかったらしいです。
天満宮入口
吉祥天
菅公の生まれた場所はここですよという井戸(復元)
子供向けミニミニ遊園地的な雰囲気があったので、その意味では西東京の田無神社と少し似ているかもしれません。御祭神の人間時代の住居跡という伝承になっているのは清明神社とも似ています。
八瀬天満宮
田舎の小さなお社ですが、いい所でした。この辺りまでくると都会とは明らかに違う空気感に変わってきます。京都駅から数十分ですが、比叡山などと同様に「山の中」の雰囲気が濃厚な場所です。
入口 (写真だと山しかないようにも見えますが奥に社殿はあります)
社内
社殿
天満宮お約束の牛さん (道真公が牛と縁があったことから、天満宮の神使は牛になってます)
神社の看板には「道真公が若いころに比叡山に行く途中で休息した場」みたいな解説がついていました。
八瀬は現代でも「エクシブ(会員制リゾートホテル)」ができているようですが、お休みする場所としてよい土地柄なのかもしれません。
神仏習合的なお話
北野天神の別当は曼殊院(まんしゅいん)の人間が兼ねていました。これは曼殊院の初代とされる是算国師 (ぜさんこくし)が菅原氏の人だったことによるものです。以後、北野天満宮の管理のお仕事を曼殊院の代々が行っていました。
明治政府によって神仏分離令が出されると、曼殊院問主が天満宮の管理を行う時代は終わりますが、現在でも「北野天満宮の本地仏の十一面観音」は曼殊院に安置されています。
なお、応仁の乱以来絶えていた「北野御霊会」という祈りの行事が令和になってから神仏合同で復活しているようです。
※中世の寺社の別当→現代語で言えば管理責任者
参考情報
場所など
北野天満宮
公式ページをご確認ください
吉祥院天満宮
京都観光NAVIページ
八瀬の天満宮
京都観光NAVIページ
曼殊院
公式ページをご確認ください