日本神話の神様の解説です。今回は、アメノミナカヌシを取り上げます。
アメノミナカヌシは、神仏習合の時代に水天や妙見として祭られている例が多数ありました。 現在でも水天宮や妙見社にアメノヌナカヌシを祭られている例は多くあります。
これは
水天=ヴァルナ=印度神話の重要な神=アフラマズダ(ゾロアスターの最高神)
というところから、
古事記神話の最初の神であり最高神とも解釈できるアメノヌナカヌシ=水天
という思考回路が働いていたと思われます。
妙見=北極星=不動の天の中心=天の支配者=アメノミナカヌシ
というのが妙見のほうの連想イメージの解説になります。
実は、始源神・最高神という立位置を比較すると、聖書の世界のGODや イスラム世界のアッラー(この二者は実は同じ神。イスラム教の世界は実は 聖書の世界をかなり共有しています)、インドのブラフマン(梵天)などとも、わりと近い立位置です。
「日本神話の最高神は誰ですか?」という質問がたまにあるのですが、強いて言うならアメノミナカヌシが第一候補になると思います。別天つ神であるアメノミナカヌシなどの神々は、アマテラスのお父さんお母さんがご神託を得ようと祈る対象の神々の一柱ですので。
なお、皇室の先祖神は今はアマテラスですが、昔はタカミムスヒだったという説もあります。これは国譲り神話でリーダーシップを発揮するのが高木神(=タカミムスヒ)であるからきているようです。