選べるから楽しい ふるさと納税のすすめ
ふるさと納税という制度をご存じでしょうか。住民税を好きな自治体に納めることができ、税金のお返しのプレゼントももらえるという面白い制度です。名前で誤解している人が多いのですが、出身地の自治体に限ってではなく、全国どこの自治体にでもふるさと納税はすることができます。お買い物感覚で楽しく納税でき、所得や納税額に応じて翌年の住民税が安くなる制度です。
たとえば神奈川県三浦市にふるさと納税をすると、マグロ(三浦の三崎漁港はマグロが有名です)がもらえたりするらしいです。ポイント還元率(?)はだいたい3割から5割くらいの所が多いようです。1万円納税すると、3000円から5000円相当の地域の特産品がもらえたりするわけです。
物をもらえる特典ばかりではなく、豊臣時代大坂城の石垣の発掘プロジェクトとか森林保護とか教育振興とか、税金の使い道を指定した納税もできるのが大きなポイントです。
税金というのは、 何に使われるのかよく分からない、というのが嫌な物として認識される大きな理由です。自分の好きなプロジェクトに使われるものになれば、積極的に納める動機がそこに生まれます。この辺り、寄付文化が薄れている現代の日本にはいい刺激になると思います。
プレゼント合戦などの批判もあるようですが、納税者が税金の使い方を自分で直接決められるというのは、素晴らしい試みだと思います。
政治への参加意識が低い、投票率が低い、といったことがよく問題にされますが、この問題の裏にあるのは 「どうせ、自分一人の力なんかで政治が動くことはない」という無力感です。こうした「少しとはいえ、自分の意志で税金の使い道を決められる」システムというのは、国民のその種の無力感を癒すという優れた利点もあると思います。
独裁制なら問題ありませんが、民主主義という全員参加の政治システムを採用している以上、全ての国民の政治への参加意識が高くなるような仕組みは、色々と作っておいたほうがいいです。そして自分の納めた税金の分配に口を出せるというのは、非常に政治への参加意識を持ちやすい仕組みだと思います。
住民税の納税がない人、給料から住民税が天引きされてない人はともかくとして、たいていの人は試しにやってみる価値があるのではないでしょうか。なお、どこまで税金が安くなるかなどは下記のサイトにも詳しく記載があります。寄付したい自治体が決まっている人は、自治体のホームページから探すのもよいと思います。