ダイエットですが「食事量を減らして、運動量を増やそう」という当たり前の話はみんな知っていると思うので、それ以外の重要な話をしていこうと思います。今回は、「自分を疑う」という視点です。(会員メルマガ記事の一部転用)
まず「自分の感情」は案外いい加減なものであると知ることが大切です。通販大手のジャパネット高田の社長は「自分を信じて自分を疑え」と書いていますが、この種の「自己否定は一切しないけど、自分を信用しすぎない」という日本的なバランス感覚が大事なわけです。
というのは、人間の感情なんて意外にいい加減なキッカケで揺れ動くものだからです。人間の感情がいかに自動的に反応するか、ということを活用した広告事例をいくつか紹介しておきましょう。
感情が機械的に動かされる例
1.魅力的なセクシーな異性 というシンボルを使って、ワクワク感を呼び出す
男子の場合、美女の写真を見てドキドキするのは難しい話ではありません。女子の場合も、イケメンの写真を見てドキドキするのはそれほど難しくはないでしょう。
「魅力的なセクシーな異性」という記号が使われると、人間は反射的に「ドキドキする」という感情を呼び出しがちなのです。
引用元www.addidea.com
2.かわいそうな写真やデータを使って、罪悪感という感情を呼び起こす
これは教育の場などでたまに使われます。
A)途上国には餓えに苦しむ人間がたくさんいる。 (事実)
B)毎日、ご飯を食べられる先進国の人間は幸せだ。 (主張1)
みたいな「強烈な事実」を見せて相手の罪悪感を刺激する、というシナリオです。一度、罪悪感を受け入れてしまうと、「罪悪感と戦う」のはカンタンなのですが「罪悪感を消滅させる」というのは難易度が高くなります。
で、「何かしなくてはいけない」という感情が生まれた所で
C)だから、お前ら有り難く勉強しろ (主張2)
とすると学校の先生的なお説教になります。
こういうのを見ると 「自分、もっと勉強しなきゃ!」とか「こういう子は応援しなきゃ!」という気になる人が多数派だと思います。私もなります。
以上、人間の感情が意外と機械的に動く物であるという事例でした。
空腹感→食べる ちょっと待て!
ダイエットの場合、機械的に感情が動いている例として、 お腹がすいたら即食べる、というものがあります。お腹がすいたら食べる、これは当たり前のことに聞こえます。
ただ太りすぎているのであればこの身体のセンサーが狂っていると自分を疑うべきです。
ここで個人的なおすすめテクニックです。
Before)) 空腹感→即なにか食べる
After )) 空腹感→軽く運動する
に変えてみてください。空腹を感じたら何か食べる、という回路の代わりに、空腹を感じたら運動する、という回路に切り替えるわけです。こうやって無意識の行動を見える化していくと、「ついつい食べてしまう」をあっさりやめられる可能性があります。サルでもできるとは言いませんが、チャレンジする価値は大いにあると思います。自力でできないなら、他人に手伝ってもらいましょう。
要は、ほんとうの空腹感ではなく、単にストレスがたまると 空腹を感じる、ように錯覚してしまっていることが少なくないのです。だから、食べる以外のウサ晴らしを導入すればいいのです。
オフィス内で運動できないのなら、「3秒すって7秒で長い息を吐く」だけでもいいです。(美木良介 ロングブレスダイエット より)7秒では運動している感が出なくなったら、さらに長くすればいいと思います。
空腹感→お菓子、空腹感→とりあえず軽食、といった循環を断ち切って、空腹感→とりあえず運動、みたいな別の習慣を作ると食事量を減らすというのができるようになります。
「お腹がすいたら食べる」という自分の当たり前を疑うことが重要なのです。