このシリーズは、自分の内側から元気がわいてくる自家発電タイプの人間を目指そうというシリーズです。大人になると小さい子供のように、ちょっとしたことで褒めてもらえることがなくなります。ただ、人間は「何かやったら、すぐに褒められたい」生き物です。多少嘘くさい感じがあっても「自分で自分を褒めてあげる」ということ、自分で自分にエサを与えることが実は大切です。
大人になると、他人は簡単に心から褒めてくれることはありません。外野の人達は、成功した時は無駄にたくさん褒めてくれますが、失敗した時は全く目にとまらないかボロクソに批判するかのどちらかです。
スポーツ選手がヒーローインタビューをされて賞賛されるのは、すごい結果を出した時のみです。裏で淡々と毎日のトレーニングをしている姿が注目されることはありません。有名選手ならたまに取材ネタにしてもらえることはあるかもしれませんが、それでもたまにです。オリンピック選手でさえ、金メダルなどをとらない限りは普段から注目されることはありません。
オリンピックの金メダリストなんて、注目と賞賛を浴びるのは4年に1回の大会で表彰台に上った時くらいなわけです。金メダルの人でさえそうなのですから、普通の人が大きく褒められることが滅多にないのは当然の話なのです。
そうはいっても、人間は「何かやったらすぐほめられたい」性質をもった生き物です。facebookなどのSNSにハマる人が多い理由の一つは「書いた記事に即座に反応がある」ことです。これで条件付けされてパブロフの犬的にSNS中毒になっていくわけです。コミュニティーの重要性がよく語られるのも「とりあえず小さなことでも褒めてくれる仲間」というのが実は重要な存在だからです。
ただ、Twitterのフォロワーのようなゆるいつながりを増やすことばかりにエネルギーを注いでも意味はありません。外野な人達は、うまくいった時は嫌でもほめてくれますが、結果が出なかった時は褒めてくれないからです。
だいたい失敗回数のほうは成功回数よりも多くなる物ですので、失敗でも成功でも何か行動したことに対して、自分で自分を褒めるという習慣は大切になります。
自分に精神的な元気を与える部分を外野に頼りすぎると、外野の人達の奴隷になってしまう危険があります。ウソっぽい感じがあってもいいので、自分で自分を「すごいすごーい 」と褒める習慣がつくと精神的にどんどん自立度が上がっていきます。